注:この記事は、2006年4月28日に書いたものです。







アメリカ人が描いた日本人魂の幻影。。。


「評判はあまりよくないけど、期待しないで見れば面白いよ」

と言われて渡されたのが、

英語版「Memoirs of a Geisha」(邦題「SAYURI」)

「こんなのは日本じゃないっ!」

なんて言うのはやめようよね、このグローバルな時代に。(笑)

2,30年前のアメリカ映画に比べれば、こんな程度の違和感でぎゃあぎゃあ騒ぐほうが、時代錯誤もはなはだしい。

それよりも、あたしゃ戸田奈穂子大先生の訳のほうがもっともっと気になるんですけどね。(爆)

(ところで日本上映版の字幕担当はどなたでしたか?)


ともあれ、画像が綺麗でしたね。

主人公が中国人ということに少し不安があって、なにがなんでも劇場まで足を運びたい!という情熱はなかったけど、映画をみれば、彼女が選ばれたわけが納得できました。

なにより日本人離れした美しさ!(笑) 

これぞ世界中に通用するアジアンビューティー???

なぜ彼女が選ばれたかというと、日本人の女優にはない古風さと、なによりも英語力でしょうね。(笑)


このキャスティングって、めっちゃ日本人の若手女優は英語力がないってことの顕れ?

さすが、スピルバーグですね。 

こてこての日本伝統文化の映画を造るからって、日本人に媚びたりはしない。

英語があまり喋れない可愛いだけの日本のお人形さんを安易に抜擢したりはしないのさ^^;。

賛否両論ありますが、日本人にはこんなに美しい日本の画像を撮れないでしょ?(笑)

アメリカ人の勘違いを笑うよりも、自国で同レベルの映画を作れないという事に気づくべきだよね。


ところで、脇を固めた日本人俳優たちは健闘していましたね。

渡辺謙はラストサムライでも定評のあるとおり安心して見られましたけど、ともかく、役所広司も頑張りました。英語の喋りが渡辺謙にそっくりなのが笑えましたけど。きっと渡辺謙から特訓を受けたのでしょう。(笑)

桃井かおりは、英語でも桃井かおりの喋り方で可笑しかった。

そして、ハリウッド映画のギャラの高さにびっくりして勘違いしたのか、味をしめたのか、CMに出てまで、アメリカ移住の決意を語ってしまうなんざ、さすが桃井さん。見ているほうが恥ずかしくなりました。(爆)
工藤夕貴は、いまやハリウッド映画では、日本人役として、定番女優として貴重な存在になりました。でも反面、新鮮味がなくなり残念なことです。


ストーリーの方は、私の場合、原作主義なので、あまり気にしませんでした。
ラスト・サムライ同様、日本人としては、こういうストーリーに、今さら驚きも感動もないわけで。(笑)

しかし、アメリカ人が描いたということは素晴らしいことだと評価できました。

いまや、グローバル化によって、日本人よりも日本文化を大切にしたり、造詣の深いガイジンさんが増えてきたわけで、喜ばしい反面、妙な後ろめたさと肌寒さを感じます。。。


日本人が英語熱にうなされて、総国民英語漬けもよいことですが、肝心要のてめえの国の美しい文化を忘れちゃいけねえぜ!という老婆心ならぬ、年増心でした。(笑)



ポニーキャニオン
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さゆり〈上〉




geisha

編集後記

こてこての昭和っ子のあたくしは、未だに一人でDVDを見れません。(困)

なにしろ、テレビとビデオとDVDとケーブルが全部ひとつのリモコンっつのが、どうも信用できなくて。。。ってか、使いこなせない^^;。あちこちいじくりまわしてやっとDVD画面にたどり着くこと30分。(執念)


この映画って、プロローグがやけに長いなあ。。。

あれ?これってもしかしてずっと同じシーン???

ということに気がついたのは、20分も経ってからだったし。(爆)

ちょっと止めとこうと思うと、いつのまにか始めの画面に戻るので、また最初から見たりして。←(アホ)

うんうん、知ってるってば!

どっかをいじれば、途中のシーンから見られるんだよ。

でも。。。


どっかってどこっ!? 

(恐ろしくてやたらにリモコンに触れない^^;)

相変わらず、ぐたのプロローグがやけに長いなあ。。。

ってんで、大幅にカットして、エピローグに持ってきちゃいました。(笑)