久世さんの「ニホンゴキトク」
を読んだら、懐かしい言葉がいっぱいでしたけど、記事の終わりにも書いたように、最近は「ざあます言葉」なんてとんと聞きませんわね。
かろうじて使うのは、デヴィ夫人と黒柳徹子とあたくしぐらいざましょか?(笑)
あたくし、生まれも育ちもこてこての東京ざんすけど、当時はまだ、ざあます言葉のおばちゃんがいっぱい生息しておりました。
厳密には、ざあますよりも「ざあす」なんざあす。
もっとお年を召した方は、「ざんす」なんていう方もありまして、ざあすは女言葉ですけど、ざんすは殿方もつかっていたざんす。
そもそも、この古い歴史の「読書感情文」も、設立当時(2004年)は普通の文体だったのに、いつからざますになってしまったんざましょ!?
つらつら思うに、人間って年をとればとるほど、原産地に戻っていってしまうものだからだと思うんです。
子供の頃に見聞きしていたこと、食べ物、話し方、嗜好などなど。
若い頃には否定していたことや忘れていたことが、だんだんメッキが剥がれるように表れてきて、結局自分のルーツに戻っていくのざます。
だから、ざます言葉ぐらいならいいんざますけど、最近、心の中で、「シェー!」なんて叫んでいる自分がいて、密かに冷たい汗をかいているのでございます。そのうち、ポーズまでつけてしまったらどうしましょう。(嫌な汗)
もともと、ざます言葉の語源は明治の成金たちが使い始めたとか(たしかに江戸時代の言葉という気はしない)、花魁言葉だという説とか、いろいろありんすが、やはり、丁寧語の「御座います」が短縮されて「ざあます」「ざます」になった気がします。そのうち、「ざま」になるだろうと思われますざまっ!
あたくしの90歳のお祖母ちゃんに言わせると、「ざます」を使うのは、東京の田舎もんなんだそうで^^;。
そういえば、ざます言葉には、「文明開化」や「新興成金」の香りがぷんぷんするざますわね。
そもそも、東京の言葉自体、古くは徳川家康の地元、三河弁の影響が大でしょうし、明治維新には、東京を牛耳っていた薩摩や長州の言葉も混じっているだろうでごわす。
。。。あら、ごわすもなかなか素敵でごわすわね♪
(註:江戸っ子は主体性が無く影響されやすいのが特徴)
栗又 正博
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